夏バテはなぜ起きる?食欲低下と栄養不足の悪循環
夏バテのメカニズムを知ると、なぜ食事の見直しが対策の第一歩になるのかが見えてきます。原因を理解したうえで対策に進みましょう。
夏バテの主な原因は自律神経の乱れと栄養不足
夏バテとは、暑さが続くことで体に起きるだるさや食欲不振、疲れやすさといった不調の総称です。主な原因は、冷房の効いた室内と暑い屋外を行き来するうちに自律神経のバランスが崩れてしまうこと。
自律神経が乱れると胃腸の働きが低下し、消化や栄養の吸収がうまくいかなくなります。さらに大量の汗をかくことで体内のミネラルやビタミンも失われやすく、こうした栄養不足が疲労感をいっそう強めてしまうのです。
食欲が落ちる→栄養不足→さらにだるくなる悪循環の仕組み
暑さで食欲が落ちると、食事の量や回数が減りがちになります。すると体に必要なエネルギーやビタミンが足りなくなり、だるさや疲労感がさらに増すという悪循環に陥りやすくなるのが厄介なところ。食事量が減ること自体が、夏バテを長引かせる大きな原因の一つです。この悪循環を断ち切るには、食べる量を無理に増やすよりも、少量でも栄養価の高い食べ物を意識的に選ぶことがポイントになります。
夏バテ対策になる食べ物と積極的に摂りたい栄養素
夏バテ対策で特に意識したい栄養素は、ビタミンB1・たんぱく質・クエン酸・ミネラル・ビタミンCの5つです。それぞれの働きと、手軽に摂れる食べ物を紹介します。
疲れをやわらげるのに欠かせないビタミンB1を含む食べ物
ビタミンB1は、糖質をエネルギーに変換するために欠かせない栄養素です。不足するとエネルギーがうまく作られず、だるさや疲れやすさにつながりかねません。夏はそうめんやごはんなど糖質中心の食事に偏りやすいため、ビタミンB1を意識して摂ることがポイントです。にんにくやねぎなどに含まれるアリシンと一緒に摂ると、吸収率が高まるといわれています。
▼ビタミンB1が豊富な食べ物
- 豚肉(特にもも肉・ヒレ肉)
- うなぎ
- 大豆・納豆
- 玄米・胚芽米
- 枝豆
体力維持に必要なたんぱく質が豊富な食べ物
たんぱく質は筋肉や臓器の維持に関わる栄養素で、不足すると体力の低下を招きやすくなります。夏場は食が細くなることでたんぱく質の摂取量も減りやすいため、意識して補いたいところ。朝・昼・晩の食事でそれぞれ約20gを目安に摂るのが望ましく、1食で偏らせるよりも分けて摂るほうが体への負担を軽くできます。
▼たんぱく質が豊富な食べ物
- 鶏むね肉・ささみ
- 卵
- 豆腐・納豆・高野豆腐
- 牛乳・ヨーグルト
- 魚(かつお・まぐろ・さば)
※出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf
食欲を刺激するクエン酸・酸味のある食べ物
クエン酸は体内のエネルギー産生サイクルに関わる成分で、疲労感の軽減をサポートするとされています。加えて、酸味には唾液や胃液の分泌を促して食欲を引き出す働きがあるため、食が進まないときにこそ取り入れたい味覚です。料理にレモンをひと搾りするだけでも、さっぱりと食べやすくなるでしょう。
▼クエン酸・酸味のある食べ物
- 梅干し
- レモン・グレープフルーツなどの柑橘類
- お酢(黒酢・穀物酢)
- トマト
汗で失われるミネラル・ビタミンCを補う食べ物
大量の汗をかくと、ナトリウムやカリウムなどのミネラルが体外に排出されてしまいます。ミネラルが不足すると筋肉のけいれんや倦怠感の原因になりかねません。また、ビタミンCは体内で合成できないため、食事からの摂取が欠かせない栄養素の一つ。夏野菜にはこれらをバランスよく含むものが多く、旬の食材を活用するのがおすすめです。
▼ミネラル・ビタミンCが豊富な食べ物
- トマト・きゅうり・なすなどの夏野菜
- ゴーヤ(加熱してもビタミンCが壊れにくい)
- 枝豆
- スイカ
- 海藻類(わかめ・のり)
食欲がないときに実践したい食事の摂り方5つ
どんなに栄養のある食べ物を知っていても、食べられなければ意味がありません。ここでは、少量ずつ食べる工夫や薬味の活用など、食欲が落ちたときに試しやすい食事のコツを5つ紹介します。
1日3食を少量ずつでも規則正しく食べる
食欲がないからといって食事を抜くと、1回の食事で摂取できる栄養素が限られ、栄養不足がさらに進みやすくなります。1食あたりの量を減らしてでも、朝・昼・晩の3回に分けて食べるほうが体への負担は少なくて済むはずです。特に朝食はエネルギー補給だけでなく体内時計のリセットにも関わるため、おにぎり1個やヨーグルト1つでも口にする習慣をつけておきましょう。
冷たいものに偏らず温かい汁物も取り入れる
暑い日はつい冷たいものに手が伸びがちですが、冷えた食べ物や飲み物ばかりだと胃腸の温度が下がり、消化機能が弱まってしまいかねません。温かいみそ汁やスープを1日1回取り入れるだけでも、胃腸の働きをサポートしやすくなります。具材に豆腐やわかめ、夏野菜を加えれば、たんぱく質やミネラルも同時に摂れて一石二鳥です。
薬味・香味野菜・酸味で食欲を引き出す
食欲がないときこそ、香りや味の刺激が食べるきっかけになるものです。みょうがや大葉、しょうがといった香味野菜は、香りで食欲を刺激するだけでなく、消化の促進にも役立つとされています。酢の物や梅干しなど酸味のある一品を副菜に加えるのもよいでしょう。
▼食欲を引き出す薬味・香味野菜
- みょうが・大葉・しょうが
- ねぎ・にんにく
- レモン・すだちなどの柑橘類
- 梅干し・お酢
そうめんや麺類はトッピングで栄養バランスを補う
そうめんは手軽でのどごしがよく、食欲がないときの定番メニューではないでしょうか。ただし、めんつゆだけで食べると糖質に偏りやすいのが弱点です。豚しゃぶや卵、ツナなどのたんぱく質と、トマトやきゅうりなどの夏バテ対策に役立つ食べ物をトッピングに加えるだけで、栄養バランスはぐっと整いやすくなります。
▼おすすめのトッピング例
- たんぱく質:豚しゃぶ、ツナ、卵、納豆
- ビタミン・ミネラル:トマト、きゅうり、オクラ
- 食欲アップ:梅肉、大葉、みょうが、すりごま
食べる時間帯と順番を意識して胃腸の負担を減らす
胃腸が弱っているときは、食べるタイミングや順番もひと工夫したいポイントです。食べ物の消化には一般的に2〜3時間かかるため、夕食はなるべく寝る3時間前までに済ませておくのが理想的。また、食事の最初に温かい汁物を少し飲んでおくと、胃腸がゆるやかに動き始め、そのあとの消化がスムーズになりやすくなります。
夏バテを悪化させるNGな食事パターン
体によい食べ物を摂ることと同じくらい、避けたほうがよい食習慣を知っておくことも夏バテ対策では欠かせません。
冷たい飲み物やアイスばかりで胃腸を冷やす
氷入りの飲み物やアイスクリームは一時的に涼しさを感じられますが、摂りすぎると胃腸の内部温度が下がり、消化機能の低下を招きやすくなります。自律神経のバランスも崩れやすくなるため、かえってだるさや疲労感を強めてしまうことがあるのです。冷たいものを摂るとき、常温の水やお茶を間に挟むだけでも胃腸への負担をやわらげられます。
そうめんだけなど炭水化物に偏った食事を続ける
そうめんやうどん、菓子パンといった炭水化物中心の食事ばかりでは、ビタミンやたんぱく質が不足しやすくなります。前述のとおり糖質をエネルギーに変えるにはビタミンB1が不可欠で、炭水化物だけの食事では疲れが抜けにくいという悪循環に陥りがちです。主食に偏りがちな方は、副菜や具材を1品加えることを意識してみてください。
食欲がないからと食事を抜いてしまう
「食べたくない」と感じたときに食事を丸ごと抜いてしまうと、次の食事で一気に食べすぎて胃腸に負担をかけやすくなります。欠食が続くと体がエネルギー不足に慣れて代謝が落ち、体調が戻るまでの期間が延びてしまうこともあるため注意が必要です。どうしても固形物が食べられないときは、ヨーグルトや冷たいスープ、フルーツなどから少しずつ栄養を補うとよいでしょう。
よくある質問|夏バテと食事の気になるポイント
夏バテで食欲がないときは無理にでも食べるべき?
無理にたくさん食べる必要はありませんが、まったく食べないのは避けたいところです。少量でもよいので、ヨーグルトやバナナ、冷やしたスープなど口にしやすいものから始めてみてください。食べられるものを食べられる分だけ、1日3回に分けて摂ることが栄養不足を遠ざける近道になります。
コンビニで買える夏バテ対策の食べ物はある?
コンビニでも夏バテ対策に役立つ食べ物は手に入ります。サラダチキンやゆで卵はたんぱく質補給に、梅おにぎりや酢の物はクエン酸の摂取にぴったりです。冷凍フルーツや豆腐、もずく酢なども手軽に買えるため、自炊がつらい日にはぜひ活用してみてください。
夏バテは何日くらいで落ち着く?
個人差がありますが、食事や睡眠などの生活習慣を見直すことで、徐々に体調が戻っていくケースが少なくありません。ただし、だるさや食欲不振が2週間以上続く場合は、夏バテ以外の原因も考えられるため、早めに医療機関を受診することをおすすめします。
まとめ|夏の食卓をひと工夫して夏バテを乗り切ろう
夏バテは、暑さによる自律神経の乱れと栄養不足が重なることで起こりやすくなります。食事の内容と摂り方を見直すことが、体調を取り戻す第一歩です。
▼この記事のまとめ
- 夏バテ対策にはビタミンB1・たんぱく質・クエン酸・ミネラル・ビタミンCを意識する
- 豚肉・卵・梅干し・夏野菜など身近な食材を積極的に取り入れる
- 食欲がないときは少量ずつ・薬味や酸味を活用・温かい汁物も忘れずに
- 冷たいものの摂りすぎや炭水化物への偏り、欠食は夏バテを悪化させる原因になる
- 不調が2週間以上続く場合は医療機関への相談も検討する
食欲が落ちる夏場は、そうめんのような手軽な麺類が食卓の中心になりやすいもの。だからこそ、麺そのものの品質にこだわることで食べたときの満足感が変わってきます。「麦坐 三輪素麺 国産原料限定使用」は、明治時代創業の老舗製粉会社が厳選した小麦粉を使い、三輪手延べの技法を受け継いだ独自の技で仕上げた手延べ素麺です。見た目の美しさ、コシの強さともちもちとした食感が楽しめます。ゆで時間約2分で手軽に調理でき、50g×5束と使い切りやすいサイズなのもうれしいポイントです。